ホテルのチェックアウトと清掃

投稿者: | 7月 11, 2020

日本のホテルのチェックアウト時間は午前10時が一般的だ。アパホテルなど、最近は11時までのホテルも増えてきたが、正午までとなると少数派だ。

同様にチェックイン時刻も午後3時が一般的だろう。午後2時のホテルもあるが、正午チェックインとなると、かなりの少数派だ。

対して海外ではチェックインとチェックアウトが正午ということが多い気がする。経験上なので確かめたわけではないが、概して日本のホテルよりもチェックインは早く、チェックアウトは遅い。なぜだろうか。

チェックアウトからチェックインまでの時間は清掃時間だ。実際には早朝にチェックアウトする部屋も少なくないので、朝8時頃から清掃は始まっている。連泊していると、確認もせずに清掃員が部屋に入ってくることもたびたびある。フロントに清掃時間を昼過ぎにするように連絡したのにもかかわらず、である。

一部のホテルは部屋に入ってキーボックスにカードやキーを挿すと、外の表示が変わることで、在室かどうかがすぐにわかるようになっているが、それは大規模な新しいホテルだけで、多くのホテルはそのような仕組みになっていない。

既存のホテルの入口にインジケーターを埋め込むのは費用がかなりかかるが、キーボックスにセンサーを付けたり、もしくは部屋の中に動体センサーを設置してIoTで接続し、従業員がスマホで在室状況を把握できれば、効率良く清掃できる上に、チェックイン及びチェックアウト時間も今よりもより遅く、より早くできるのではないだろうか。

今までならこのような仕組みを使うためには、無線LANや有線LANと言ったネットワークを施設内に構築する必要があり、工事も費用も若干大掛かりになる。それをIoTで実現すれば、携帯の電波を使うので、施設内にネットワークを構築する必要がない。センサーとIoT通信モジュールはかなり小型で安価であり、両面テープで設置できるレベルなので、工事も不要だ。通信費もかなり定額になるようだ。

おそらくすでにどこかのベンチャーか中小企業が開発してると思うが、在室かどうかを一度に把握するニーズはかなりある。病院や介護施設などでも、この情報があるだけで、作業効率がかなり上昇するという記事を読んだこともある。安価なITを組み合わせて使うことで、仕事を楽にすることは必須な取り組みだし、この手の設備には補助金も使える。IoTが働き方改革に与える影響はものすごく大きいと、改めて思うのだった。