なぜホテルは洋室ばかりなのか

投稿者: | 7月 11, 2020

日本の人口の何割が布団で寝ているのだろうか。無圧布団は売れているし、ニトリやイオンに行っても、寝具コーナーにはベッドと布団が取り揃えてある。

私は布団派だ。

ベッドではよく眠れない。若い頃はベッドに寝ていた。子どもが生まれてから、一緒に布団で寝ることが増えた。ベッドでは落ちたら危ないし、双子だったので、ベビーベッドを二つ置けるほど家は広くない。子どもたちは和室に布団を二つ敷いて寝かせていた。

もう10年以上になるだろうか。沖縄に借りていたマンションを解約し、今の嫁の実家に家財道具をほとんどを引き取ってもらった。それからしばらくは、沖縄に来るとウイークリーマンションを借りていたのだが、やはり不便なので、レオパレスのワンルームを借りることにした。ベットが嫌で、西川のダブルサイズ無圧布団を買った。たまたま高知の布団店が通販でセールをしていたのをネットで見つけたのだ。なので、ベッドは荷物置き場兼洗濯干し場と化していた。

無圧布団は思いのほか寝心地が良かったので、当時、今の妻と住んでいた茨城のマンションにも、イオンのプライベートブランドの無圧布団を2つ買った。もちろんダブルだ。これらは今でも愛用している。

たたみと低床ベッド

そんなわけで、私としては和室に泊まりたいのだが、滅多にない。古いホテルか、合宿所のようなホテルでなければ、和室はない。ところが、最近は和室のビジネスホテルがちらほらと出てきているのだ。

今日の宿もそうだ。

ロビーに入る前に靴を脱ぎ、館内は裸足で歩くことができる。温泉旅館と同じだが、スリッパもないところがいい。そして、部屋も布団だ。

嬉しい。

布団で寝ている日本人は少なくないのに、なぜ、ホテルは洋室ばかりなのか?日本に来た外国人だって、旅館に泊まらなければ布団で眠れないのは、寂しいのではないか。

昔から日本人は「畳の上で死ぬ」「布団の上で死ぬ」と表現してきた。かように布団と畳は日本人の生命感とさえ、切っても切れない関係にあるのだ。

私は病院のベッドの上ではなく、畳の上の布団で死にたい。