北海道の各地にはB級グルメというか、ソウルフードのような食べ物がある。ケンミンショーでも取り上げられた、袋から出さずに食べる美唄焼きそばや釧路のスパカツ、全道的にはジンギスカンにスープカレー、ラーメンサラダなどなど。カツゲンやナポリンといったドリンクも北海道限定だ。エスカロップは根室市民のソウルフードとしてテレビでもよく取り上げられている。ざっくり言えば、バターライスの上にトンカツを載せてソースをかけたものだ。
子供の頃からトンカツが大好きだった私が、成人してからは今は亡き笹塚ロビンのカツピラフが大好きだった私が、とは言えトルコライスは正直微妙だと思う私が、エスカロップが嫌いになるわけがない。日本人はトンカツwithライスの組み合わせが大好きだ。全国にどれだけの料理があるのか。
全国でほとんど同じように作られる、玉子でとじたカツ丼を始め、あちこちに存在するソースカツ丼も全国区だ。バリエーションは地域によって異なるのも特徴だ。さらにご飯もしくは味付きのライスの上にトンカツを載せた料理も様々なものがある。
国民食とも呼べるカツカレーを始め、ピラフの上にカツを載せたカツピラフ、加古川のカツメシ、長崎のトルコライス、福井のボルガライス、岡山のデミカツ丼、うどんなのにご飯が入っている豊橋カレーうどんなど、トンカツとご飯を組み合わせたローカルフードは全国に点在するのである。沖縄では肩ロース肉のスライスを揚げたトンカツがAランチの定番だ。
トンカツの原型はウインナーシュニッツェルと言われている。カットレットである。肉にパン粉をつけてバターで焼いた料理だ。これをサラダ油でカラッと揚げたものがトンカツである。天ぷらの技法だ。まさに和洋折衷で生まれた日本食なのだ。先人たちの知恵で独自に進化しながら、地域に受け入れられ、その土地土地の特性と文化とともに、ローカルフードとして溶け込んで行ったのである。
そして根室のエスカロップ。詳しくはこちらに説明がある。簡単に言えば、タケノコバターライスの上にトンカツを載せてドミグラスソースをかけたものである。
日本全国を旅すれば、他にも似たような、まだまだ私の知らぬソウルフードに出会えるかもしれぬ。
50年ほど生きていれば、いろんな経験をするものだ。さほど破天荒な生き様だとは思わないのだが、あまり他人が知らないことを見知ってきたらしい。そんな私の人生の切れ端でも誰かの役に立つかもしれないなら、記録として残す価値はあるかもしれないなどと考えながらブログを更新している。(詳しく読む…)