野付半島から国道244号線に戻る。時刻はまもなく午前11時半。中標津(なかしべつ)空港から千歳行きの便は13時35分。レンタカーの返却を考えれば13時までに空港にたどり着けばよい。ならば、ランチを食べるには、まさに今が好機。ここからは標津(しべつ)町の中心部も近い。
標津といえばなにか。北海道には「しべつ」が二カ所ある。道北の「士別町」。名寄の南に位置する。私の中で士別といえば羊だ。羊肉だ。ジンギスカンなのだ。しかも「サフォーク種」。なみの羊肉とは違うのだよ、君。狸小路で食べた。美味かったよ。
もう一つがここ「標津町」である。この地で生まれ、今は恵庭で悪徳保険屋をしている知人が言っていた。
「落葉(らくよう)なんて、標津にいくらでも生えてるよ。」
かつて札幌で落葉を食べたとき、まず、読み方が分からなかった。そして、どんなものかも知らなかった。まさか落ち葉を食べさせるとは思わなかったが、注文して出てきたのは、キノコだった。
キノコ?
食べてみると、ぬめりがあり、食感はつるっとして美味。調べてみると、標準名は「花猪口(はないぐち)」。
50年ほど生きていれば、いろんな経験をするものだ。さほど破天荒な生き様だとは思わないのだが、あまり他人が知らないことを見知ってきたらしい。そんな私の人生の切れ端でも誰かの役に立つかもしれないなら、記録として残す価値はあるかもしれないなどと考えながらブログを更新している。(詳しく読む…)