北海道の雪道 ~札幌駅前通地下歩行空間~

投稿者: | 7月 11, 2020

札幌駅から地下鉄南北線に乗ると、大通駅、すすきの駅、中島公園駅となる。札幌駅から中島公園までは直線距離で2.4キロ。地下鉄はまっすぐな道の下を通っているので、最短距離を走るのだ。雪がなければ外を歩くのも気持ちがいいのだが、冬は厳しい。実は札幌駅からすすきの駅までは地下鉄に沿って地下道で繋がっているので、冬でも快適に歩くことができる。札幌駅前通地下歩行空間、通称チカホだ。ちなみに札幌駅の通称はサツエキだ。名古屋駅をメーエキと呼ぶのと変わらない。

この地下空間と繋がっているかどうかで、冬場はアクセスはぐっと変わる。たった一分でも、猛烈な吹雪の中や、つるんつるんに凍った歩道を歩くのでは、移動効率がまったく違うのだ。

なんせ冬場の北海道はとにかく道が凍っている。タクシーから降りるのも一苦労だ。つま先から下りようものなら間違いなく転ぶ。雪国仕様の靴は、腹に滑り止めが施されているので、路面に水平に足を降ろさなければ滑り止めも効きようがなく、転んでしまう。

転べばただでは済まない。昨年はススキノで酔っぱらって転んでしまい、腕時計のバンドがゆがんでしまった。留まらなくなった。それ依頼、腕時計をしなくなった。地元民でも転ぶ。「転ばないように。」ではない。北海道では転ぶのが大前提だ。転んだときに怪我をしないようにしなければならない。なんせ、知人の北海道民がススキノで転んで足首を骨折。ギプス生活を送っている。

道に氷がないと安全なのか。歩道には大量の雪があっても、車道にはないときがある。それが実際には氷が見えていないだけ、と言うときもあるのだ。

ブラックアイスバーン。

夜、道路の表面が薄く凍っている状態だ。見た目には濡れた路面にしか見えない。氷が薄いと、車なら重さで氷が割れてしまうのだが、人の重さくらいでは割れない。コイツがやばい。ツルッツルだ。氷が厚くなると車ですらスケートリンク状態になるのだ。

数年前に前に国道12号線の美唄付近でレッカー車と自家用車が橋上で正面衝突した事故があった。橋のつなぎ目、金属の部分が凍っていて自家用車がスリップし、対向車線にはみ出てぶつかったと聞いた。これもブラックアイスバーンだったそうだ。

歩くだけでも厄介な北海道の雪道。そこを運転するなんて私には到底無理だが、岩見沢の知人は冬でも自宅から新千歳空港まで一時間で走る猛者だ。夏場の運転でも一時間少々かかる距離だ。絶対に彼の運転する車には乗りたくないと思う。