東京に来たら何食べる? ~国際都市の楽しみ方~

投稿者: | 7月 11, 2020

以前にも同じことを書いたかもしれぬが、日記だから気にしない。何度でも書いてやる、などと書くと自暴自棄にでもなったのかと妻が勘ぐるかもしれないが、そんなことはない。同じことを感じる機会が少なくないのだろう。

東京のすごいところは、なんでも食べられるということだ。築地には全国の鮮魚類が集まる。肉でも野菜でも東京にはなんでも集まってくるのだ。日本の人口の三分の一を有する首都圏、人口1400万人弱の東京都はもちろんのこと、神奈川県918万人、埼玉県732万人、千葉県627万人、茨城県288万人、栃木と群馬はいずれも195万人。ちなみに沖縄県は145万人である。茨城県のほぼ半分である。

これだけのマーケットだ。経済規模もでかいから、半端ない金持ちも沢山いる。土建屋さんやガス屋さんがリッチな田舎とは違うのだ。彼らの胃袋を満たす数々の高級店が、銀座にも六本木にも丸の内にもある。マジで高い。私ごときが行ける店ではない。

しかし、和食に限って言えば、素材の良さがストレートに出てしまう。以前、何かのテレビ番組でやっていたが、素人とプロであれば、築地の高級素材を使うタレントの料理よりも、スーパーで買ってきた素材を使ったプロの料理の方が、はるかに美味いと判定されていた。

しかしプロ同士ならばどうか?

私は東京ではあまり和食を食べたくない。特に鮨や刺身などの鮮魚類は、自宅で食べるのならともかく、店で食べる気がしない。理由はシンプルだ。東京で食べる鮮魚類は美味しくないのだ。素材は全国各地から東京に運ばれてきているからだ。美味しいものを食べるためには、高い店か、それがウリの一部の店を探し出すしかない。

根室で食べたウニ・ウニ・ウニ

例えばウニ。青森や北海道の産地で獲れたものを産地で食べれば安くて美味い。カニもそうだ。ゆでてしまえば分からないが、刺身で食べればその差は歴然だ。仕事でいろんなところに行く機会が増えて、その地の名産物を食するようになってからは、東京で食べても不満しかない。しめ鯖やなめろうのように、もしくは漬けのように一仕事したものは別だが、そうでないものは産地で食べるものに敵わない。

東京で食べる沖縄そばなんて、沖縄のレベルからしたら、だいぶ下だ。

じゃあ、地方の人が東京に行って食べるとしたら何がいいのだろうか。実は答えはシンプルで、地元で食べられないものを食べれば良いのだ。例えば中華、例えばエスニック、例えばB級グルメ、例えばフレンチやイタリアン、トルコやスペインと言った料理である。

沖縄だとロシア、トルコ料理の店はない。中華料理のレベルも高くない。刀削麺の店はない。本物の麻婆豆腐を食べさせる店もない。本場の四川料理を出す店もない。水煮魚や毛血旺を食べることなど不可能だ。

東京で開催する不動産セミナーのために上京する沖縄人らに私は言った。沖縄で食べられない料理を食べに行こう。刀削麺を食べようぞ、と。