「ええじゃないか」と「なんくるないさー」

投稿者: | 7月 11, 2020

夜になり、ホテルで懇親会が始まった。250名程度のパーティーだ。冒頭で来賓からの挨拶があった。その一人、豊橋市長はかなりのご機嫌だった。挨拶の中でその理由を語っていた。豊橋は陸王のマラソンシーンのロケ地だ。番組が終わり、夕方5時から監督らと打ち上げで飲まされたのだそうだ。現在は午後七時。酔っ払うには十分な時間だ。

そして、豊橋といえば「ええじゃないか発祥の地」であり、今年が150周年とのことだ。京都が発祥との説もあるのだが、江戸時代末期に起こった世直しを求める民衆運動。それが、ここ豊橋では「やることやったのだから、ええじゃないか。」とポジティブな発想を意味するとかで、祝宴を「ええじゃないかー!」で締めるとのことだ。

「ええじゃないかは世直しを求める民衆運動」

確かに歴史の授業でもそのように習った。でも、そうなのだろうか?世直し運動で札(ふだ)が降る?何をしても良い?お祭り騒ぎをするものだろうか。書籍やネットでもさまざまな説があるようだが、正確な記録がなかったり、短期間で終わったこと、ええじゃないかの歌には政治や下ネタ、強奪の正当化などのバリエーションがあった事を考えると、ただのお祭り騒ぎが伝播しただけでないかと思う。幕末は治安が悪化し、経済も停滞したので、民衆の不満も溜まっていたとのことである。

とはいえ、町おこしでは難しいことを考えなくてもいいし、前向きに受け継がれてるのならそれでいいのだろう。沖縄の「なんくるないさー」と似ているなと思った次第だ。

よく勘違いされるが「なんくるないさー」は「やることやれば、なんとかなるさ。」と言う意味であり、何もしなくてもどうにかなると言う意味ではない。

近年は後者の意味と勘違いしている人がほとんどである。