埼玉県 蕨(わらび)駅前のスナック

投稿者: | 7月 11, 2020

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昭和歌謡大会

知人が蕨駅近くでスナックを営んでいる。かなり長くやっていると思った。オープンしたころは若かった彼女も今では五十路。四年前に共通の知人で、観光業を営む知人と再婚したり、宇都宮に店を出してみたり、なかなかアクティブな女性だ。ただし、最近は店を手伝うことは少なく、ほとんどは旦那の観光業のサポートに回っている。

ここ数年の彼女の自己紹介の定番フレーズは下記の通り。

「店の女の子から戦力外通告を受けまして。」

ハイボール

たまに店に顔を出すと、昔からの客も喜んではくれるが、隣に座らなくていいからと、つれないそうだ。確かにこの店はスナックとは言え、従業員に若い女性が多い。ほとんどが平成生まれだ。南浦和での会議を終えた、アラフィフ軍団のおっさんどもは昭和歌謡しか歌えない。私はボカロを歌いたいが、浮くのでいつも我慢する。

だからおっさんとのカラオケはつまんねえんだよ(涙)

キャバクラの女の子たちとならものすごく盛り上がるのに、昭和でおっさんたちと盛り上がってもねぇ…カラオケを歌うおっさんに「ガラスの少年って平成じゃないのか?」とクレームがついた。いやいや、昭和63年だよ。そうか、Kinki Kidsもデビューして30年以上経つのか。そりゃ、おっさんになるわな。

泥酔サラリーマンの醜態

あーあ、頭にネクタイをまくわ、カラオケに合わせて脱ぎ始めるわ、おっさんの裸なんざ見たかねえ。パンツ脱ぐのだけはやめろ。なんでこう裸族ってのは全国に分布してるんだろうねえ。

泥酔して服を脱いだサラリーマン
イメージ映像ではありません(涙)

え?隣の女性が私の肩に手を伸ばしてきた。積極的だなぁと顔を向けてみたら、その手は女の子を挟んだ席のおっさんのものだった。

紛らわしいんだよっ!

朝五時起きで沖縄から東京に来て、13時から準備も含めて会議。終わって17時から懇親会。19時に終わって蕨まで移動、19時半から女の子もいないのに無理やり店を開けてもらい、騒いでるうちに通常の開店時間となり、常連客も入り始め、おっさんたちが弾けているまさに、今ここだ。

下北半島の北端にある、むつ市から訪れた佐々木さんが私に行った。

「あの、焼き鳥食べに行かない?僕も眠いし、塩辛いの食べてホテルに戻りたいよ。」

佐々木さんは私より二歳年上だ。塩辛いものが好きなのは、さすが国内最短命のむつ市で生まれ育っただけある。

「南浦和の駅前に、ベトナム人のやってる焼き鳥屋があったよね。あれ、なんて店だっけ?店主の名前がついている店。」

まあいい。

今日は二人とも、大水さんが営む南浦和のビジネスホテルに宿泊だ。私は浜松町の社宅に戻るつもりであったが、もう無理だ。スナックに入った時点で、部屋の手配を大水さんにお願いした。タクシーより泊まった方が安くて楽だ。薬を社宅に置いてきたのは失敗だった。今までにも何度かある。薬は常に持ち歩かなくてはならないと痛感したことが。

「ああ、あれね!ハンサム君の店ね!」

だいぶん酔っている大水さんが言った。そんな名前だっけな?

「ベトナム人がやってる店で、本当においしいの?」

佐々木さんが私に疑いのまなざしを向ける。いや、美味いって。社宅の近くにある和食居酒屋も中国人がやってるけど、なかなかうまいよ。日本人が美味しいフレンチや中華を作れるんだから、その逆もしかりでしょ?

「そうなんだ。じゃあ、店を出よう。」

私と佐々木さんは会計を済まし、でろでろに酔って騒いでいるアラフィフのおっさんどもを残して、早々に退散した。