香港におけるバスと交通カードと観光客

投稿者: | 7月 11, 2020

香港での移動手段には地下鉄、タクシー、路面電車、バスの4つがある。地下鉄はなかなか快適だ。空港から香港市街地へのアクセスは地下鉄が一番便利だ。

市内の移動となると、路面電車やバスの方がきめ細かい。路線が発達してるため、大抵のところには公共交通機関で行くことができる。ただ、土地勘のない外国人にバスや路面電車のハードルが高いのは、日本でも香港でも同じだ。

現地の人にとっては便利で重要な足である。香港の二階建てのバスや路面電車は有名だ。実際に乗ってみるとなかなか快適で、特に二階は眺めがいい。日本では見ることのできない景色なのだ。

運賃も安い。一駅は日本円で50円くらいか。物価の高い香港でも、交通費は安い。もちろん日本と同じような交通カードもある。これがなかなか便利だ。日本でも小銭を使わなくて済むので、Suicaを使うことが増えた。Edyも使っていたが、ガラケーでサービスが終了したのにiPhoneではEdyを使うことはできない。

残高を楽天アカウントに移したはいいが、移す先がない。Androidスマホを買う予定はないし、カードに移すにはカードリーダーを買えなどと抜かす楽天は、Apple Payとガチでやり合えると思ってるのだろうか。楽天ポイントの還元くらいしかやれることがないのに、勝ち目などあるとは思えないが。

海外旅行に行った時に困るのが、余ったお金である。特に小銭。パッと見ていくらなのかわからないし、使うのも面倒だ。それが交通系カードを使えば、小銭不要だ。コンビニでもスーパーでも使える。小銭を使う必要がないのだ。これは外国人にはありがたい。

翻って日本はどうだろう。東京は問題ないとしても、地方に行くとSuicaはおろかクレジットカードすら使えないのが当たり前だ。タクシー、バス、電車、お土産店、飲食店など、いずれも現金オンリーのところがたくさんある。これでは外国人を受け入れているとはとても言い難い。

地方自治体は、外国人に来い来いと、市長が先導して外国を訪問するが、外国人受け入れのインフラ整備はせいぜい多言語の看板を設置するとか、Wi-Fiを整備するとか、その程度だ。店を紹介するだけ紹介して、あとは自分たちで解決しなさいだ。IT国家だ、先進国家だ、おもてなしだなどというが、地方は全然ではないか。丁寧な挨拶もいいが、外国人観光客が快適に過ごせる環境が何か、根本的に分かってないように思う。

ただ、これは日本のカード会社の手数料が欧米よりも高いためだという意見もあると、何かの記事で読んだ。規制緩和も結構だが、逆に特区でカード手数料を規制して安価に設定し、端末導入の補助金を予算化して、外国人に限らず、観光客の使うお金が増えたかどうか検証すればいい。お金が払いやすければ、誰だって買い物をするものだ。