学校へ行きたくない君へ ~親も教師は敵だ~

投稿者: | 7月 11, 2020

不登校に関するベストセラーが話題となって、改めて不登校について関心が高まっているらしい。

不登校は悪。

こう考えている人は、日本だけでなく、どこの国でも多数派だと思う。私の両親もそうであったし、中国人の元妻も同様だった。でも、学校って無理していかなければならないものだろうか。

私は小学校三年生から四年生の一年間と、中学校の三年間、いじめに遭った。小学校は地獄だった。学校に行きたくなくても、親は許してくれなかった。学校に行くのは当たり前だと。

ある夜、たまりかねて自分が学校でどんな目に遭っているのか、母親に話をした。聴いていた妹が、涙をボロボロとこぼして泣き始めた。

「お兄ちゃん、かわいそう!」

しかし、母は何も言わず、父はいつも同じことしか言わなかった。

「悔しかったら勉強で勝て!」

翌日もいつも通り、学校に行った。勉強を頑張っても、イジメがエスカレートしただけだった。両親には二度とイジメの話をしなかった。

中学校では、同級生だけでなく、先生にまでいじめられた。中学一年生の前期、ホームルーム委員を務めた。毎朝、ホームルームの時間に、みんなの前で担任に殴られた。理由はいろいろだ。プリントを取りに来るのが遅いとか、給食費を集めるのが遅いとかなんとか。

ある日、春の遠足があった。一年一組のホームルーム委員だった私は、全体の先頭を歩くことになった。学校から数キロ離れた沼にある公園が目的地だった。弁当を食べ終えてからだったろうか。ステージの前に生徒全員が集められた。先生たちがステージに上がり、生徒に向かって話し始めた。遠足の行程が予定よりも遅れているという。

私の名前が呼ばれた。

なぜ?

事態を飲み込めないままステージに上がると、おもむろに担任に殴られた。

「お前が先頭を歩くのが遅いからだ!」

担任は私を怒鳴りつけた。

理不尽だ。

公園だから生徒や教員だけでなく、一般の人たちもいる。 殴るなら遠足の実行委員長ではないのか?私に何の責任がある?引率の先生の後ろを歩いただけだ。たまたま一年一組のホームルーム委員なので、先頭を歩いてるだけだ。

林間学校はたまたま体調を崩して行かずに済んだ。医者から安静にしろと言われたのだ。すごく嬉しかった。

後期になって、ホームルーム委員は別の生徒に変わった。かわいそうに、彼も毎日、担任に殴られるんだと思ったが、担任はこう言った。

「俺は体罰をやめた。」

死ねばいいのに。本気で思った。

数年後、担任はガンで亡くなった。大勢の教え子が葬儀に訪れる中、私の姿がないことを同級生らが噂していたそうだ。

「やっぱりなあ、あいつ、来るわけないよなあ。」

亡くなったことを知らなかっただけだ。

もしも当時、「学校に行かなくていい」と両親が言ってくれたら、どれほど心が楽だったろうか。それでも私は学校に行ったと思う。だけど、いざとなったら行かなくていい、という選択肢があるのと無いとでは、気持ちの余裕にかなりの差があると思うのだ。

思い出した。中学生の頃は、学校にも行きたくなかったが、家にも帰りたくなかった。どちらも嫌いだったから。

自分の子どもをこんな目に遭わせたくない。